
今回はサイコサスペンスの金字塔『ハンニバル』シリーズをピックアップ。
誰でも一度は耳にしたことがあるレクター博士こと“人食いハンニバル”。
その狂気じみた演技を魅せたのがアンソニー・ホプキンスであり、どの作品でも狂気じみた怪演に世間を賑やかしました。
そして、シリーズとして続いてきた4作品を簡単な内容と魅力を紹介します。
ドラマ版ハンニバルを演じたマッツについては「玄人好み名優!『マッツ・ミケルセン』のオススメ過ぎる映画9作品」で紹介しておりますので是非ご覧下さい。
さぁ、ハンニバルに喰われようか。
『ハンニバル(Hannibal)』シリーズとは?
原作者トマス・ハリス氏によって世に送られた小説の4部作である。
■映画公開順
- 『羊たちの沈黙』(1990年)
- 『ハンニバル』(2001年)
- 『レッド・ドラゴン』(2002年)
- 『ハンニバル ライジング』(2007年)
■時系列順
- 『ハンニバル ライジング』(2007年)
- 『レッド・ドラゴン』(2002年)
- 『羊たちの沈黙』(1990年)
- 『ハンニバル』(2001年)
鍵を握る人物は異常精神科医”ハンニバル・レクター”博士
(C) 1991 ORION PICTURES CORPORATION.. All Rights Reserved
演じているの我らの、アンソニー・ホプキンス
精神科医にして、連続猟奇殺人犯であるハンニバル。
その美しく惨殺した人間の臓器を食べる異常な行為により「人食いハンニバル」と呼ばれています。
※ハンニバル・ライジングは青年期編な為にホプキンスは登場しません。
それを見事に演じきったのがこの人『アンソニー・ホプキンス』です。
彼が人を食べるまでのプロセスに魅入られるのはもう仕方ありません。
だって、怪演なんですから。
『羊たちの沈黙』(1990年)
羊たちの沈黙(映画)/U-NEXT – サイコスリラーの金字塔
奇妙な連続殺人事件を追っている女性FBIクラリス(ジョディ・フォスター)は上司の助言から、猟奇殺人犯である元精神科医ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)に会うことになる。
それが彼との奇妙な交流の始まりであった。
原題 | THE SILENCE OF THE LAMBS |
年度 | 1991年 |
時間 | 118分 |
ジャンル | サイコサスペンス |
原作 | トマス・ハリス |
監督 | ジョナサン・デミ |
出演 | ジョディ・フォスター |
アンソニー・ホプキンス | |
スコット・グレン |
まずはこれを観ないと始まりません。主人公のフォスターを完全に喰いにいってるのが怪演ことホプキンス。
彼の狂気に狂わされたらもはや目が釘付けになり、フォスターとホプキンスの会話の一言一言から目が離せません。
そして、この年に”主演男優”&”主演女優”のWアカデミー賞を受賞した二人。
ずっと観たいと思っていたけどなかなか勇気が出なくて避けてきた[羊たちの沈黙]をついに今日観ました🦋
アンソニーホプキンスの目が本当にそういう人なんじゃないかしら?と思うほど怖くて脳裏に焼き付いています…
— おちび (@tubuyaki_tubaki) August 5, 2020
この映画『羊たちの沈黙』の映像美としての恐怖
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精神科医としてハンニバル・レクター=アンソニー・ホプキンス。
彼が演じていることで、この映画そのものの存在感が際立っています。
そして物語が進んでいく内に、ハンニバルのの異常性が誇張されるかように明らかになっていく。
特にクラリスとハンニバルが初めて対峙する場面が、観るものをその世界観に引き込んできます。
ホプキンスの怪演により、観ている側もマインドコントロールをかけられてしまいそうになる没頭感。
『ハンニバル』(2001年)
『羊たちの沈黙』から10年の月日が流れる。
唐突にレクター博士(ホプキンス)からクラリス(ジュリアン・ムーア)の元にに1通の手紙が届くことで物語は始まる。
その内容は”クラリス、今も羊たちの悲鳴が聞こえるか教えたまえ”と記されていたのであった。
原題 | HANNIBAL |
年度 | 2001年 |
時間 | 131分 |
ジャンル | サイコサスペンス |
原作 | トマス・ハリス |
監督 | リドリー・スコット |
出演 | アンソニー・ホプキンス |
ジュリアン・ムーア | |
ゲイリー・オールドマン | |
レイ・リオッタ |
あれから10年たってカムバックしてもホプキンスの怪演は健在というよりも磨きがかかり、よりリアリティが増しているのは何でなんでしょうか。
クラリス役はジュリアン・ムーアに変更(フォスターは同じ役はやらない)されていますが、違和感なくクラリスの苦悩を演じています。
ちなみにムーアの出世作は間違いなくこの作品。
映画『ハンニバル』は終盤強烈なシーンが出てくるので結構閲覧注意かなあ……
— クロ猫黒 (@naiatelluru) August 2, 2020
終わりかけの”ラスト18分”が濃厚すぎる
(C)2001 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. and Universal Studios. All Rights Reserved
時間にしてラスト18分にハンニバルの狂気が再びが詰め込まれています。
特に今作から登場したレイ・リオッタがハンニバルに拘束され、自分の脳を食べされられるシーンは圧巻の一言。
何故か妙に美しく感じるのが怖くて面白い。
クラリスがジュリアン・ムーアに変わってはいるが彼女の体当たり演技がクラリスの良さを前面に出してるのも特徴。
ハンニバル名言
「君のママも言うだろう。新しいものは何でも食べてみることが大事よ。」
『レッド・ドラゴン』(2002年)
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元FBI捜査官であるウィル・グラハム(エドワード・ノートン)は”The Tooth Fairy”と名付けられた連続殺人犯探しにかりだされることにある。
その犯人を捕まえるためにFBIを退職するきっかけになったレクター博士(アンソニー・ホプキンス)の協力を仰ぐが思わぬ方向へと突き進む。
原題 | RED DRAGON |
年度 | 2002年 |
時間 | 125分 |
ジャンル | サイコサスペンス |
原作 | トマス・ハリス |
監督 | ブレット・ラトナー |
出演 | アンソニー・ホプキンス |
エドワード・ノートン | |
レイフ・ファインズ | |
フィリップ・シーモア・ホフマン | |
メアリー=ルイーズ・パーカー | |
ハーヴェイ・カイテル |
主演はノートンなのですが随所にホプキンスが怪演をチラつかせてくるのが最高なところ。
画面に映る度に出演者を喰っているのはもはやホプキンスだけでしょう。
危機迫るノートンにも注目してほしいのですが今回の敵役であるファインズ、そしてホフマン、パーカー、カイテルと映画好きにはたまらない豪華俳優陣なのも注目してほしいです。
ハンニバル・レクターが出る映画だと、レッド・ドラゴンが一番好き。
ウィルとレクター博士のやり取りありきの、羊たちの沈黙でのクラリスとレクター博士だと思ってる。— 保田 (@KAZUKI3rie) July 29, 2020
このシリーズが面白いのは、殺人犯で色々考えさせられるところ
(C)2002 Mikona Productions GMBH & Co. KG All Rights Reserved.
色々な事情があり、それなりのトラウマがあっても普段の日常生活は続いていき、そんな普通の場面により猟奇殺人犯が良い奴に見えたりするのがこの世の中。
そこを上手く観る側にミスリードさせながら展開していくのが非常に面白い作品です。
殺人犯が色々な事情を抱えて殺人を繰り返しているが、その事情(トラウマ)が観る側に委ねられてるのが凄いところ(説明がない)
そして追い詰めていくノートンとホプキンスの二人の怪演に、まさるとも劣らないファインズにも期待してほしい。
『ハンニバル・ライジング』(2007年)
ハンニバル・ライジングの動画視聴・あらすじ | U-NEXT
1944年のリトアニアが舞台。
名門貴族の家系に生まれていたハンニバルは戦争により両親を失ってしまう。幼い妹であるミーシャを連れて山小屋で生活を始めたハンニバルだったが、逃亡兵たちがそにやって来て2人を監禁する。
そこでの”ある”出来事により孤児院に送られてしまい、成長したハンニバル(ギャスパー・ウリエル)は、逃亡兵たちへの復讐する。
原題 | HANNIBAL RISING |
年度 | 2007年 |
時間 | 121分 |
ジャンル | サイコサスペンス |
原作 | トマス・ハリス |
監督 | ピーター・ウェーバー |
出演 | ギャスパー・ウリエル |
コン・リー | |
リス・エヴァンス | |
ドミニク・ウェスト |
ハンニバルライジングではとある料理人が生き物の一番美味しい部位は頬ですと言っててそれに倣って青年ハンニバルも人間の頰肉をキノコと一緒に食べていた
— はくろ (@hakuro29) August 5, 2020
その他の映画&ドラマ
『刑事グラハム/凍りついた欲望』(1986年/映画)
別題 | レッド・ドラゴン |
年度 | 1986年 |
時間 | 120分 |
ジャンル | サスペンス |
監督 | マイケル・マン |
出演 | ウィリアム・L・ピーターセン |
キム・グライスト |
トマス・ハリス原作の「レッド・ドラゴン」で初めて映画化された作品です。
監督は『マイアミ・バイス』、『ヒート』、『コラテラル』のマイケル・マン監督なのが驚きの事実。
※ホプキンス版のレッド・ドラゴンが良すぎて、完全に空気化してしまったのは内緒の話。
映画「刑事グラハム/凍りついた欲望」(1986年)観賞。
2002年に再映画化されたハンニバル・レクターもの。レクター博士はA・ホプキンスの方がインパクトあるかなと思うが、悪くない。主役を演じた俳優さん、見たことあるなと思ったら、のちの「CSI:科学捜査班」の主任だ!— nishinocci (@nishinocci1) July 16, 2020
『HANNIBAL/ハンニバル』(2013-2015/ドラマ)
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FBIアカデミーの講師であるウィル・グレアム(ヒュー・ダンシー)は”自閉症スペクトラム”の一種があり、あらゆる犯人に共感することで動機や犯行当時の感情を再現できる能力を持っていた。
FBIの行動分析のジャック・クロフォード(ローレンス・フィッシュバーン)はある連続殺人事件解決のためにウィルの特殊な能力を活用しようとする。
だが、彼の精神状態を危惧していたFBI顧問のアラーナ・ブルーム(カロリン・ダヴァーナス)はそれに反対をし、彼女を納得させるべく師である精神科医であるハンニバル・レクター(マッツ・ミケルセン)にウィルの精神鑑定を依頼し、見事にウィルを捜査に加えることができるようになった。
捜査が始まり順調に事件は解決していったが、それは彼に多大な精神的ストレスの火種になってしまった。
原題 | HANNIBAL |
年度 | 2013年-2015 |
時間 | 42分(各話) |
ジャンル | サイコスリラー |
原作 | トマス・ハリス |
出演 | ヒュー・ダンシー |
マッツ・ミケルセン | |
カロリン・ダヴァーナス | |
ヘティエンヌ・パーク | |
ローレンス・フィッシュバーン | |
シーズン1 | 13話 |
シーズン2 | 13話 |
シーズン3 | 13話 |
ハンニバルは哲学であり恋愛ドラマでもありサイコサスペンスでもあるんだ…深い…
— 絽貴☂︎S2 🎊 (@IKOL4021) August 4, 2020
最後に。
この機会にどっぷりとサイコの世界に足を踏み込んではいかがでしょうか。
タイトルは聞いたことがあるが観たことがない人は、是非その狂気を感じていただき色々と肌で感じてもらいたいです。
羊たちの沈黙を観れば、他のタイトルも気になり観てしまう。それがハンニバル。
そして美しい食事の世界に踏み入れる。
ではでは!
ハンニバルを激推ししていく魁堵(かいと)でしたー!